理論の一致

ホセ・ヘルミダ先生の記事を読んで、今までの練習は何だったんだと愕然とする人、そうだよねって確信を持つ人、よく意味を理解できない人、色々でしょうか。
ただ言える事は練習方法や内容だけではなく、考え方も毎年見直すって事が重要でしょう。経験とか知識ってものがある意味、邪魔というか阻害する要因になりえる。死ぬまで勉強とは本当によく言ったものだ。

世界トップレベルのアスリート(自転車に限らず)と話すと、しきりに「頭」という事を言う。この頭というのは考え方、思考の事。ホセもご多分に漏れず同じように「頭」という言葉をインタビュー中に何度も使っていた。インタビューでも述べられてるように、世界のトップアスリートですらたった1%が重要で気を配っている。これを説明すると、ハンドルの握り方で1%、足首の角度で1%、膝の開き具合で1%、目線で1%、ダンシング後にサドルへの座り方で1%・・・・といったように1%の足し算のようなものだろう。とにかく長い距離を乗るとか、パワーを出すとか、そればかりのライダーは心肺機能が20%でパワーが20%で・・・のような考え方なんだと思う。足し算をしていった末の20%であり、1つで20%ではない。感覚的には、小魚の群れが鯨に食べられそうになると統率の取れた動きで一瞬で方向を変えて鯨は海水だけを飲み込む、、、、。小魚は個の集合体なのに統率の取れた動きに対し、鯨は個だけなのに虚しく空を切る。
大きな動きの中にも細かな個別の動きがあり、これが1%、1%、1%と足し算になっていく。
こういった1%のロスを無くし、1%の出力アップの為に「頭を使う」。ひょっとしたら慣れないうちは肉体の疲労以上に頭が疲れるかもしれない、それくらいに考えて集中する。ホセがエフィシエント(効率)というように、無駄な練習をしないで、いかに少ないパワーでスピードを出して維持させるかに尽きると思う。柔道の柔よく剛を制すではないが、より少ないパワーで速いスピードを維持するっていうのがスキル。

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写真の先頭は2012年の世界選手権で3位だったマティアス・フルッキガーで、後ろはホセ。マティアスは世界トップレベルのライダーの中でも一番細くて軽量なライダーだと思われる170センチ59キロ。ホセは172センチ66キロ。マウンテンバイクライダーとしてはかなり軽量だ。見て分かる通り、筋肉量が多いホセに対し、マティアスはロードのクライマーっぽい体型。こういった正反対とも捉えられる体型のライダー達が同じようなスピードで走り、勝負をしている。筋肉があるから速いとか、心肺機能が高いから速いっていうのは正解のようで不正解。得意な部分をどう使っているか。少ない筋量を心肺で補うか、低い心肺を筋量で補うか。得意な部分を1%でも伸ばし、不得意な部分のロスを1%でも減らす。
(ちょっと頭の中がこんがらがってきて収集ついていません。。。。)

1%を稼ぐ為に結局は何をするのか?=エフィシエント。
プロは除くとして、マウンテンバイクのエリートクラス、ロードのP1で走っていて完走が出来ないレベルのライダーも含み、殆どのライダーが4時間とか6時間のレースなんて走らないし、走ったとしても全日本ロードか王滝か富士チャレ200か沖縄210くらいなもの。P1で走っているといっても殆どのレースは3時間台のゴールタイムだし、完走出来ないって事はその前に降ろされるので2時間とかしか走っていないかもしれない。全日本が6時間のレースだったとしても、P1のレースで半分で降ろされているなら6時間のレースを走りきれるわけがない。マウンテンバイクのエリートでも同じ、トップは1時間40分程でゴールをし、ゴール出来るのは毎レース20人もいないくらい。大半は1時間も走らないくらいで降ろされる。
降ろされる理由は単純に「スピードが出ていないから」だけだと思う。こういったライダーの特徴として、何時間でも高強度で走り続けられるってものがあり、4時間でも5時間でも結構な速いスピードでブンブン踏んで走り続けられる。それだけの体力があるのに、レースでは半分ほどで降ろされてしまう。レースは耐久レースではないのだ。中途半端なスピードで長時間走っているのは無意味だとホセが言っている事に見事にストライク。
俺、ロードやってるからLSD要るし!って言っているライダーの「お祭りではない主戦場」としているレースの距離を考えれば殆どのライダーは5時間も6時間も乗る必要はないとわかるだろう。好きと強くなるは別。

エフィシエントという部分。
マウンテンバイクのとある若いライダーいて、彼は先日プロロードチームを持つメーカーのラボにVO2MAX(最大酸素摂取量)の測定に行ったそうだ。彼はそこでマウンテンバイクで測定を開始、マスクを装着し時速30キロで流れるベルトコンベアの上でバイクをこぎ、血液を採りながら徐々に斜度だけが上がって行き、何%の斜度まで30キロでこぎ続けられるか。そこで彼は日本人プロロード選手達が達成できなかった斜度をマウンテンバイクで越え、外国人選手に迫り、ロードで走ったら越えると
言われたという。とてつもないポテンシャルを持っている。
しかし、しかしだ、ホセが来日して走った先日のメリダカップで彼はレースを走ったのだが、レース中盤に至る手前で千切れてしまったのだ。私の2人前で中切れっぽく切れてしまったので「前に追いつけよ~」と彼の将来を思い厳しい事を言ったらダンシングをしてモガくが、スピードは上がっていかなかった。私は回転数を上げ、ギアを上げてダッシュして前のパックにドッキング。彼は追いつけず、その後に見ることはなかった。
ここで見えてくるのはホセも言っている「問題はパワーじゃない」のと同じ「問題はVO2MAXじゃない」って事。そのパワーなりVO2MAXを「最大限に活かす走り方」だって事。それには1%をいかに大切に扱うか。
彼は個人TTでヒルクライムをさせたら日本有数の速さを見せるだろうが、ヒルクライムレースをさせたらボコボコにやられるだろう。私はマウンテンバイクのスポーツクラス(ロードでいうE2、クロスでいうC3)のライダーと走りに行っても単純なヒルクライムでは千切られてしまう事が多々ある。しかし、斜度の変化が大きかったり、風が強かったり、路面の抵抗が変わったり、ペースの上下動があると早さを逆転してしまうのだ。こういった外的要因に対抗して速く走るのは、まさにスキルによるものだ。筋力、持久力任せにオリャって踏んでも尽きるのは早い。

私がレッスンでひたすらこういった事を口を酸っぱくして言ってきたが「でもパワーじゃん」とか「踏んだもん勝ちでしょ?」みたいな感じで返される事が多く、自分が間違っていたのか・・・と考えてしまった事もあったが、こうして世界のトップが全く同じ事を話しているのを聞いて、自信が持てたというか確信になった。間違いじゃなかったと。
20分250wを2本のメニューの中でただ250w以下に落とさないように走るのか、それとも1%を稼ぐ方法を250wを維持する以上に考えて走るのかで、着地点は大幅に変わってくるだろう。
間違えちゃいけないのは、効率が良くなれば良くなるほど追い込めるようになるのでキツくなる。

今日は支離滅裂な文章ですいませんでした。

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