数値?感覚?

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発売から随分と時が経ってしまっていますが、サイクルスポーツ8月号にてロードホイール対決パート3に登場しております。今年は例年になく長いスパンでのインプレであり、本数も圧倒的に多かった。そして、ありのままに評価をしているので各方面から色々と小言も出ていたようですが、書いた文章をありのままに載せて頂けるサイスポには本当に感謝です。

基本的に私はインプレ前に「昨年と比べて00%アップ」とか、「他社と比べて00W減」とかいった数値を見ないし、聞かないようにしている。やはり人間なので「良い」という言葉に対して期待感を持って接してしまうし、「良いはずだ」というバイアスを自然と掛けてしまう。私が数値を信じない理由として、何事も「バランス」が超重要だと思っているからで、リムが硬い、スポークの張力が高い、ハブの回転ロスが少ない、等々いったところで結局はバランスが悪ければ良い部分がスポイルされてしまう。リムが硬くなったとしても、路面の振動の伝わりが酷くて疲れやすくなってしまったのならバランスが崩れてトータルで本当に良くなっているのかどうか?絵画や盆栽ではないので乗ってナンボの自転車、とはいえ絵画や盆栽と同じく、各々の好き嫌いも含めて、感じるという感性の部分での評価も超重要だと思っている。エアロ効果といっても、風洞実験室ではバイクは直立したままでマネキンの足が回っていて、正面や斜めから風を当てている。しかし実走ではペダリング毎にバイクが左右に僅かに倒れていて、ヤジロベーのようになっている。という事は厳密には風洞実験での数値とは違ってくるはずだ。BB周辺の剛性にしても同じことが言えて、誰しもが良く行うのがバイクから降りてクランクを6時の位置にしてペダルを横から踏んで「硬い」、「柔らかい」という判断をする行動。メーカーがBB剛性00%アップとうたうのは、クランクがどの位置にある時だろうか?というのはクランクが3時と6時の位置では、しなりの感じ方、「硬さ」が随分と違ってくる。クランク1周の少なくとも12箇所の位置で、理想とされるペダリングベクトルの方向に計測してのトータルでの剛性アップだろう・・・と信じたい。
私はこういった数値ではなく感覚での職人技を持つプロフェッショナルと対峙すると、本当に心が踊ってしまう。例えば散髪では、髪の生え方や方向を見極めて髪が伸びてからの事を見越してのカットに、日々のスタイリングの行いやすさもプラスされていたり。昔からの行き付けのジーパン屋では、デニムのオンスや縫製やパネルや切り返しを考慮し、目の詰まりから膝裏のシワを見越して裾の長さを決めてくれて、しばらく穿くと裾とシューズに面白いようにジャストに合わさる。00%切れ味の鋭いハサミだとしても、00%細く見えるシルエットのデニムだとしても、それを生かすも殺すも使い手がどう使用してどう活かすか。
ランニングシューズでは、キロ4~5分とか、3分台用といった感じで走力に合わせて選択できるように売り場が作られている事が多く、スタッフもそのように勧めているように感じる。自転車の場合はレース、長距離、高い安い、といった分け方で、走力で分ける事はほぼしていない。ま~自転車の場合は所有欲というモノが多大に関わってくるので、マラソンでいうソーティやウェーブエキデンみたいな薄底で上級者が履くレーシングシューズを初心者が選んでしまう事もある。走力や走り方にあった自転車をちゃんと勧め、乗り、ステップアップしていくという域にまでこの自転車界が育って欲しい。その為には数値や流行りに踊らされない感覚、感性の部分を育てる事が必要なのではないか?と。
お前にそんな事言われる筋合い無いから好きなの乗るし!ってのが正論ですが、古く堅い人間なものでついついね、、、。
まとまりのない文章でスイマセン。




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