ホイール対決パート2

http://www.cyclesports.jp/

サイクルスポーツ5月号にてロードホイール対決パート2にて登場しておりおます。
今回のインプレ内容について非常に風当たりの強い反応が来るかな??と予想していましたが、やはり様々な御意見を多方面から頂きました。特にというか、殆どがボーラの内容について。ウルトラよりワンの方が良いとはどういう事だ?っていうのが多かったです。
インプレの大前提として、先入観を持たない、バイアスをかけない、スポンサーや広告主の事は忘れる、等がある。以前にも私は長年のスポンサーであるマヴィックの評価をかなり辛口で書いてきた。スポンサー的には苦笑いでは済まない事なのですが、それでも真実をちゃんと書いて、怒られるなり契約を切られるなら切られたでしょうが無いという考えでインプレを行ってきた。誌面に広告を打っているメーカーのホイールがインプレのホイールの中にあり、低評価となって怒って雑誌社に文句を言ったとしても、編集部の方々に上手く取り繕って頂くしかない。インプレライダーとして長い物に巻かれない強い心を持って評価させて頂いている。
先入観とは、高い方が良い、カーボンの方が良い、有名メーカーの方が良い、人気だから良いと言ったもので、感情的な事なので極力こういった事は移入させない。こういった事も加味するのは最後の項目である、好きな点数で、グラフィックが格好いいとか、やる気になる音だとか、味わいがあるとか、各々のツボがあり個人差が大きいのが好きかどうかの点数。
ではなぜボーラがウルトラよりワンの方が良い印象だったのか。
ウルトラとワンの違いはハブだけの違いなのにって言われますが、ハブの剛性感や振動吸収性や引っ張り強度が同じではないです。(設計上では同じかもしれないが、、、)これはマウンテンバイクだと非常によくわかり、ダンシングでモガキながら縦溝にタイヤがはまり、ダンシングでバイクの倒れる方向と縦溝によりタイヤが進もうとする方向が、逆や斜めになると物凄い力がホイールに加わり、リムとスポークで抑えきれなかった捻れがハブに来て、ハブ軸が捻れるのか、シェルが歪むのかして、真下に沈むような感じで失速するんです。強く締めたクイックが簡単にズレる程。スルーアクスルになってからは一気にハブ剛性というかハブ回りの剛性が上がって、今度はリム剛性とスポークの組み方やテンションが再度重要になってきた。
これをボーラに当てはめると、ハブが違えば他も適正にしなきゃバランスが悪くなって当然という事。軽いホイールがヒルクライムで必ずしも速くないし、ディープリムが必ずしもエアロ効果が高い訳では無い。少しのバランスの崩れで、設計上で売りにする狙った部分を簡単にスポイルしてしまう事が多々ある。
また、送られて来たホイールがたまたまハズレを引いてしまっただけなのかもしれない。しかしそれだとしたら、それを手にしたユーザーが余りにも残念ではないだろうか?車業界の方に聞いた話では、車のインプレの際にはフルチューニングして貸し出す事もある、あった、ようで、工場から出来上がってきた物をそのまま出す事はまず無いらしい。自転車の場合はチェーンオイルがカラカラ、ブレーキがエア噛んでる、変速がガチャガチャ、ネジが緩んでいる、とか普通にあったりします。インプレする前にひと仕事行わないとちゃんと乗られない。これ以上あんまり書くと嫌われるので・・・。完璧な設計に組み立てに検品に管理が行き届いていたのなら、箱を開けてから何も手を入れずに100%の性能が出なければ、製造ロットや購入したショップによって性能に違いが出てしまっては、基準などあってないような事になってしまう。とは言いつつも、やはりロットによる誤差は非常に多くあるもの。なのでインプレでは届いた物をありのままに評価をするしかない。それもある意味、真実なのだし。長時間走れば、グリスが良い感じに伸びて行き渡ったら走りは軽くなるだろうし、スポークテンションも馴染みを出した後に張り直せばフィーリングは一気に変わるだろうし、ブレーキ面も随分と良くなるでしょう。しかし、完組というホイールに対しては昔の手組のように徐々に自分の理想に近付けていくというオーダーメイド感覚は私は持っていない。メーカー側が言う「このホイールはこういうホイールです。」っていう謳い文句がそのまま性能としてちゃんと現れているのかどうか。確かに手を加えれば、自分の理想に近いホイールに近付ける事も可能だと思うが、ホイールはバランスの上に成り立っているので、やはりどこかしらに無理が生じたり、何かの性能がスポイルされたりしてしまう。ロードとマウンテンの両方を比べると、マウンテンのホイールの方が繊細というか、違いが個別にハッキリと出やすい。硬いだけ、軽いだけ、のホイールの進まなさは本当に笑ってしまうほどで、荒れたコーナーで弾かれるとか、突き上げがキツいとか、ブレーキで腰砕けするとか、高速でフワフワ浮いちゃうとか、バランスがいかに大切かって事が分かる。ロードホイールもディスクブレーキ化、スルーアクスル化によって一気にレベルが上がっていくと思う。数年後を凄くワクワクして期待している。