クリンチャータイヤ

サイクルスポーツ5月号にてクリンチャータイヤのインプレションを行った。
今ではクリンチャーがスタンダードになり、レース用のカーボンホイール以外の練習用のアルミリムでは非常に多くのライダーがクリンチャーを選んでいると思う。私もその1人だ。
クリンチャーを初めて使ったのは確か1990年くらいだろうか、ミシュランのハイライト何とかってのを使ったのが最初だった記憶がある。当時はチューブラーが一般的で、完成車でロードを買えばたいがいはチューブラーが付いてきていた(と思う)。その当時からチューブラーの方が走った感じが軽いという事は判っていて、乗り心地はレース用と練習用でホイールが違っていたので何とも言えないが、グリップは物凄い差は感じなかった無かったが「グリップ感」ではクリンチャーは硬くて跳ねて滑りそうで少し怖い印象があった。
そこからはレースはチューブラー、練習はクリンチャーという流れでロードに乗っていた。高校までは片道20キロをジテ通、MTBとロードと気分によって使い分けていたが、ロードの割合の方が多かった。毎日40キロ走っていればタイヤの消耗も激しく、結構な頻度でタイヤを交換していたが、高校生なのでお金も無いしとにかく安くてロングライフなタイヤを選んでいた。1997年前後なので現在のように素晴らしいクリンチャーは少なく、1500円ほどのタイヤだとパンクはしにくく減りも少ないが滑る、雨だと鬼のように滑る、すぐにひび割れる、数か所膨らんだりセンターが曲がっていたりと今考えると結構危ない物も多かった。しかしそのお陰でロードでも滑る感覚を掴んで限界ギリギリを引き出して走る事に慣れる事が出来た。とはいっても昔のタイヤは限界ギリギリになると「ギュルギュルギュル」って音がしたり、剛性不足でタイヤがヨレて腰砕けてカクってサイドが折れ曲がったような感じになる事があったが、今のタイヤは限界ギリギリまで来てもインフォメーションが出ずにいるから、限界の感覚は掴みにくいかもしれない。でも、物理的に「コレは曲がりきれない」ってのは経験を多く積めば覚えてくる、タイヤの善し悪しではなく、物理的なもので。なので同じスピードで同じラインで走ってるのに滑ればタイヤの性能差って事が言えるが、テクニックが十分にあれば滑りやすいといわれるタイヤでもブレーキング、重心、進入角度とかを微妙に変えてやってクリッピングポイントをズラしてやると性能の高いタイヤと同じスピードでコーナーからの立ち上がりが出来る。もちろん集団内だと1人違う走り方をするので嫌がられるが、滑ってコケて巻き込むより良いでしょ?と。周囲のライダーがそれを下手と捉えるならその周囲のライダーのレベルが低い。コーナーの入り方が少し違っても、立ち上がりで前のライダーと同じスピードで同じラインなら、バイクを含めタイヤの特性のお陰でそういった走り方をしているんだと考えれば、いちいち声を荒げる事は無い。まあ、細かい事で声を荒げるライダーは最終局面になる前に切れて居なくなっている事がほとんどだけど。

で、クリンチャータイヤ。
近年のクリンチャーはコンパウンドが良いのか、本当に良くグリップする。雨の中を走ってもゴムが柔らかくなり難いのかパンクもし難くなっている。とはいえ乗り心地は全般的に捉えるとチューブラーに軍配が上がる。例えるならクリンチャーがアルミフレーム、チューブラーがカーボンフレームだろうか。特性の出し方でお互いにどうとでも仕上げられるが、全般的な傾向としてはこんな感じだろう。
インプレッションの内容はサイクルスポーツ誌を見て頂くとして、今回のインプレッションで考えさせられたのは、太さや重量が表示とあまりに違う点。太さ23C(23ミリ)と書いてあっても実測は21ミリ台だったり、200グラムと書いてあっても実測は225グラムあったりと1割も違っている点。工業製品としてこれはいかんだろ!と。キャバ嬢が28歳を23歳というのは笑って許せるがタイヤが1割も重いのは許せない。太さにしても、どのリムにどのチューブではめて、何気圧で何日後の太さなのかは不明。というのもタイヤは「太る」のだ。空気を入れた直後より数日後の方が何ミリ単位で太くなっている事が多い、これはどのメーカーでも起こる。そして雨中を走った後のタイヤは更に太る。空気を入れてチューブによる圧力によって内部のケーシングが伸びたりしての事だろうか、原因は分からない。ジーンズでも同じ事が言える、新品を1日穿けば明らかに余裕が生まれる。ジーンズの場合は生地の目が詰まる方向なのでタイヤとは逆かもしれないが。まだラインナップは少ないが太リムのクリンチャーでは明らかにタイヤのラウンド形状が変わってしまうほどだ。チューブラーならリムにタイヤが乗かっているだけなのでリムの太さに形状は影響されないが、クリンチャーは左右にビードを引っ掛けるのでリムが太ければ左右に広がりタイヤのショルダーが立つ。太リムだけど内部は細リムと同じ幅っていうのもあるかもしれないが、想像するに材料が増えるので重いだろう。
馴染みを出してからの数値表示、そして売って欲しいと感じているのは私だけではないはず。
サドルの高さ数ミリはこだわるけどタイヤの太さ数ミリは気にしない・・・って事に・・・ん~何だかな。
表示通りの品質を望むってのが一番心象に残った今回のインプレッション。