サイパン バイク事情


サイパンではエクステラ、そしてタガマントライアスロンの2週間に渡り「サイパンスポーツフェスティバル」と称して、タンクスイムと呼ばれるラフウォータースイム、ハッシュランと呼ばれるランニングが平日に行われ、エクステラとタガマンに出場しない地元のアスリートもこぞって参加している。海外のこういったイベントは当日エントリーがOKで、参加費も5ドルや10ドルといったように日本と比べると非常に格安、かといって内容までもが「それなり」ではなく、しっかりとしたエイドステーションからフィニッシャータオルやTシャツ、はたまた賞金が出たりもする。

「気軽」という言葉がぴったりで、朝起きてみて身体が軽くやる気があればスタート地点に向かえばいい!エントリーをするだけの為に、半年も前から仕事のスケジュールを確認し、パソコンの前に陣取って仕事そっちのけでクリック合戦をする必要はない。

多くのイベントが交通量の少ない早朝にスタートが切られ、陽が高くなる前にゴールがやってくる。スタート時間というものアバウトの場合が多く、エクステラの場合もスイムで使用する目印のブイが強い潮の流れで移動してしまい、ボートで何度も引っ張ってきて位置を直しているうちにスタート時間が過ぎ、そして距離も凄く短かったり長かったり・・・全てにおいて寛容でなければいけない、ここには「自然で遊ばせてもらっている」という考えが根本的にあり、刻々と変わっていく自然の中を対処して進み笑顔でゴールするってのが正しい楽しみ方!

タイムに一喜一憂する事より、何人とハイタッチしたか!日本ではゴール後に最初に話す言葉といえば「何分だった?」、「何位だった?」って事がほとんど。海外のレースでは「楽しめた!?」、「景色はどうだった!?」と記録より記憶を大切にしているように感じる。

サイパンでのとっておきの場所を紹介しておこう。
バンザイクリフやスーサイドクリフ、グロットは多くの観光客が訪れる北にある有名なスポットだが、サイパン空港よりさらに南にあるナフタンがお勧めだ。サイパンの中心街であるガラパンから南へビーチロードを15キロほどアスファルトを走り、そこからは緩いアップダウンの林道となり終着点がナフタン。まず人はいない、この雄大な景色を独り占めできる。

近くにショップは無いのでPICホテル付近のショップで飲食物を買ってナフタンまで持っていくと良い。また、林道の途中にはサイパンのマウンテンバイカーが作ったシングルトラックのトレイルもあり、グルっと周れるように作られている。他にも脇に入って行くシングルトラックが多くあり、進んでいくと太平洋戦争で使われた様々な建造物が朽ち果てた状態で現存しており、大砲が残っていたりと、現在の美しい景色をこのまま残さねば!と心に強く思うだろう。

北のスーサイドクリフにもトレイルがあり、サイパンのローカルは暑くなる前の朝一で走りに行っている。日暮れ前の夕方にも多くのバイカーが走っているが、道に迷った時の事を考えると朝一の方が安全だろう。日本のような柔らかい土のトレイルではなく、サンゴが混じったハードな路面のトレイルが多く、スピードも出やすい。

万が一バイクのトラブルに見舞われてもサイパンにはスポーツバイクショップが2店舗あり、拘ったマニアなパーツは置いてはいないが、走れる状態までの応急処置なら問題ないだだろう。

静かで綺麗なビーチがお望みなら空港より少し南に行ったオブジャンビーチがお勧め。1キロほど林道を下った場所に現れる静かなビーチ。腰ほどの深さのリーフの内側でも多くの熱帯魚が見られるが、リーフの割れ目から外洋に出るチェンネルがあり、そこにはロープが水中に這わせてあってそこを目印にして外洋へと出て行く。

強烈な流れに身を任せて外洋に出れば水深は一気に20Mを超え、大きな波のうねりがある。スコーンと20M以上下まで綺麗に見えるので高所恐怖症の人は行かない方がいいだろう。そこは魚の楽園、様々な種類の熱帯魚が泳ぎ、ウミガメがゆっくりと通り過ぎていく。何も考えずに仰向けになって浮かんでいると自然と一体になれる気がしてくる。
(外洋に出るのは非常に危険で、そうとうな泳力があり、慣れたローカルと一緒に行くか、ダイビングスポットでもあるのでダイビングとして行く事を強く勧める)

「この夏に行きたい~」でも紹介したように、サイパンはロードにも非常にお勧めだ。1周グルっと回れば100キロ、獲得標高は1000M程になり暑さも加わり非常にタフなレイアウト。サイパンのメインロードであるビーチロードを避けて走ると信号はほとんど無い、足を止める事無くひたすら登って下ってを繰り返す事ができる。空港の周りやスーサイドクリフへの登りなどは競技志向のローカル達も真剣にペダルを踏んでいる。

エクステラとタガマントライアスロンのオフィシャルホテルであるPICホテルは日本人スタッフが数名いて、そのスタッフ達もバイクに乗るので気軽に情報を集めたり、サイパンのバイク事情を良く知るローカルを紹介してもらうと、より楽しいサイパンのバイクトリップが完成するだろう。

小笠原崇裕