リカバリーの仕方

皆さんはレース後のリカバリーはどうしているだろうか?
レース後、練習後の適切なリカバリーこそが次のレース、練習において非常に重要になる事は皆さんもご存じであろう。
では、そのリカバリーの方法はどうしたら良いのか?と具体的な話になると「寝てる」、「食いまくる」、「軽く動く」、「仕事」と人によって様々だ。個人的に思うのは、必ず正解というリカバリーは無いと考える。私はトラックのスプリントから24時間動き続けるアドベンチャーレースまで本当に多岐に渡るレースをこなしてきた、こういった経験から、種目が違えばリカバリーの方法も違ってくる事が分かった。言うまでも無くアクティブリカバリーが効果的なので、このアクティブリカバリーについて話そう。

ロードやトラックでは路面からの衝撃がないので、筋繊維が傷付くというよりも乳酸が溜り足が重い、怠いといった疲労の仕方だろう。こういう疲労には自転車に乗って70~90回転くらいの自身が気持ちが良いと感じるケイデンスで走ろう。時間は個人差があるので30分かもしれないし2時間かもしれない。足が緩んできて、ケイデンスが上がりだしたり、ギアを上げたくなったらアクティブリカバリーに成功している証拠だ。ここで欲張って時間や距離を伸ばしたり、ギアをかけてしまうとせっかく緩んだ筋肉がまた張ってしまっていつまでたっても良い状態に回復していかない。しかし、将来的にステージレースを走るようなライダーを目指すのであれば、疲労時でも時間を乗られるようにしなければならないので、ゆっくりで良いので3~5時間乗る事が必要だろう。

マウンテンバイクを走った後は路面からのインパクト(衝撃)があるので筋繊維が少なからず損傷し、筋肉に触ると痛いと感じるような疲労になる。王滝を走った後は上半身もバキバキに固まっているので、いきなり自転車に乗るのではなく、近所をフラフラと散歩をする事を勧めたい。歩きながら固い部分、痛い部分をしっかりと認識し、公園でもあれば鉄棒にぶら下がったり、わき腹を伸ばしたりと、少しでも大きな動きが出せるようになってから自転車に乗り走り出す。ここからはロードのリカバリーと同じだ。重要なのは、レース終盤の疲れ切って身体が潰れて小さくなってしまったフォームと同じフォームでリカバリーをしない事だ、少しでも良いフォームでリカバリーをする事によって回復後のフォームの崩れが僅かで済む。
その為にも散歩が必要だ。

トライアスロンやエクステラのように長時間でランニングもある場合だと、ハードな筋トレ後の様な痛みが全身を襲う。歩く事も辛いほどに疲労してしまった場合には無理に動かなくても良い。ビーチやプールまでのんびりと歩いて行き、浮かんでいるだけで良いのだ。水に入る事によって水圧が掛るのでマッサージ効果があるし、立って肩まで浸かれば重力が陸上の10分の1になり陸上では足に多くの血液が行くが、水中に浮いていれば効率良く血液が全身に巡る。1時間も水と遊んでいれば身体が軽くなったり、大きな動きが出来る様になったりと何かしらの変化が出てくるので、ここが切り上げ時だ。またのんびりと歩いて帰ると良い。

リカバリーで重要なのは、まず回復させる事。次の目標とするレースまでの期間、その期間内で行うポイント練習の回数、そのポイント練習を回復を含めて割っていくと「いつか回復するだろう」、「疲労が残ってても根性でやる」等の曖昧な事ではなく、しっかりと回復させる!と練習と同じくらいの気持ちと考え方でリカバリーを行って欲しい。ポイント練習を70%の身体で追い込むか100%の身体で追い込むかは効果が全く違ってくる。
日本では部活的な考えが大人になってからも抜けず、リカバリーの日であっても「7時にロビーに集合して2時間走る」といったように皆で同じ事をする傾向にあるが、レース翌日などは緊張の糸を解きほぐす意味合いもあるので、好きな時間に起きて好きな様に動く事が一番効果の上がるリカバリー方法のはずだ。頭という場所は想像以上に疲労する、実際にマッサージャーに触っていただくと頭も固くなっている事がある、こういった時は身体と共に頭のリラックス=何も考えない、好きな事をすることが効果的だ。
ちにみに今回のレース翌日の私のリカバリーは、朝からビールを飲み、ビーチまで10分ほど歩き、海で30分ほど熱帯魚を追い回し、また歩いて帰宅。その後もマーケットに行ったりとフラフラ歩き回り、好き放題に食べて心にも栄養を投入した。大学生がキャピキャピしているからビーチパトロールと称して歩き回るのも青春だ!

身体が、心が、頭が欲している事をしよう!自分に厳しくするのは回復してからで十分だ!