冬のウエア

厚着しすぎだ。

関東に引っ越して2度目の冬が来たが、週末に走りに出れば着膨れしたライダーを非常に多く見かける。そして一様に暑そうに大汗をかきながら走っている光景、これを見ると最新の高機能ウエアの性能を全くもって活かせていないと感じる。

一言で言えば「着すぎ」。
その日のメニューでインターバルや高負荷で走る時間があるのならば、重ね着を多くする事が基本。
外気温0~3度での僕の1例としては、メッシュアンダー、長袖速乾アンダー、薄手起毛ジャージ、前面防風ウエアを着て、走り初めと休憩時やダウン時にウインドブレーカーを着て、身体が暖まったらウインドブレーカーは着ない。高負荷の走りをする場合は、前面防風ウエアのチャックを下げて風を取り入れる、風をシャットアウトしまたままだと汗をかき過ぎて、その後に必ず冷えてしまう。
とにかく重要なのはアンダーウエアから上のウエアを濡らさない事。ジワ~と汗をかいている状態をキープして走る事が出来れば起毛ウエアまでビショビショになる事はないだろう。起毛ウエアが完全に濡れてしまったらバイクを止めた瞬間に冷えてきてしまって、至福のコンビニ休憩が寒くて震えながらの修行になってしまう。僕は登りに入るとチャックを下まで完全に下げ、前面から大きく風を取り入れる、もちろん風の冷たさはあるが、身体は十分に発熱し発汗しているので冷えてしまう事は無い。換気をしないまま大汗をかいて峠を登って下りに入ったら、そりゃもう寒い。ウインドブレーカーを着ても濡れた服を着ているのと同じなので冷える一方になってしまう。

タイツは起毛モデルが基本。雪や路面が濡れている場合は前面が防風素材になっているものが良い。タイツだけでは寒い場合はホットオイルもあるが僕は使わない、というのも暖かくなりすぎてしまうからだ、その代わりにハンドクリームを塗り込む、これだけで油の薄い膜が1枚出来るので寒風の肌への伝わり方が全然違ってくる。プラスの効果として保湿も出来るのでスネ毛を剃って荒れている肌にも良い。

それでも寒くて冷えるし・・っていうライダーも多いだろう。サイクリングやポタリングで走っているなら厚着をして走れば良いが、強くなるために走るのならば、自分が寒さに負ける原因は何か?という事も考えて欲しい。意識なのか身体なのか。意識なら慣れと我慢しかない、高負荷で苦しいのを我慢するのと同じ様に寒さも我慢するものだ。長野で外気温-5度、路面は融雪剤で雪が溶け、全身が濡れバイクも凍って変速が出来ない中のLSD5時間を走る時でも厚着はしない、我慢しかない。
身体がどうにも寒さに適応できないのなら、筋肉を付け代謝を上げると効果的だが時間もかかる、走り出す前にカプサイシンとか生姜等の身体を中から暖めてくれるようなも暖かい飲み物を飲んでからスタートすると寒さもだいぶ緩く感じる。
寒い中では関節や筋肉にも負担が掛かりやすいと思う、冷えるととくに膝を痛めやすいと聞くが、たぶん元々あまり膝の調子が良くなく、冷えによって動きが悪くなり痛みが出てきてしまうのだと思われる。XCスキーなどもっと寒い中で薄着で同じ様なスピードで同じ様な時間を滑っている。自転車だからどうこうではなく、冬になる前からのケアによって膝等の痛みの発生は防げると考える。

ここでワンポイントアドバイス。下りで身体を冷やしたくない場合は、ギアを軽くしてブレーキを当て効きさせながら高回転で下って行く。ブレーキをかけているのでスプリントしてもスピードは出ないし、負荷が掛かっているので心拍も大きく下がらない。曲りくねった峠の下りではペダルを止め無負荷状態で寒風を受け続けるので、どうしたって冷える。次ぎの峠に行こうにも筋肉が冷えて固まって動きが悪くなり、思い通りのメニューがこなせなかったりするが、この方法ならば冷えは最小限に抑えられる。難点はブレーキパッドがバリバリに減っていく事だ。しかしそんな事は強くなる事に対して微塵の負担でもないはずだ。

寒いと楽しくないのは解る。以前の日記にも似たような事を書いたが、厚着によって関節の動きは必ず鈍り制限が出てくる。夏の薄着でフィッティングしたバイクとのズレはどうだろう?そこまで考えてウエアを選び走っているだろうか?
何を目的に寒い中を走っているのか、自問自答をして何が必要で何がミソなのかをもう一度考えてみよう。